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性教育の希薄

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性教育の自習と実施

  男の私が、男性と女性の身体の構造を学んだのは、義務教育である小学校の保健の授業。理科でも学んだがそれは少し性質が違った。人から教わったのは小学校までで、その後は自習で学ぶしかなかった。自習とは、成年漫画・アダルトビデオそのあたりである。その自習で得た知識を交際相手に実施するしかなかった。成年漫画といっても最初は「電影少女」であったり、「やるっきゃ騎士」みたいなライトな作品で、成人になるにつれ内容が徐々にディープになっていき「ふたりエッチ」の方向に進んだ。悪友とどの漫画がよかったという会話は、成年漫画=参考書の情報交換だった。さすがにアダルトビデオまでになると生々しく、そして、人それぞれ偏った性癖があるので参考にはならなかった。

 

 娘が小学校高学年になり、生理について学んできている。もちろん娘から直接聞いたわけではなく、嫁経由で聞いた。生理・妊娠、その自然の摂理は上記の参考書で少しは描かれているのでなんとなくわかっていたが、実際には交際相手から教えてもらうまでなんとなくしかわからなかった。その時すでに私は大学生だった。女性が小学校で学ぶ自然の摂理を、私は大学で学んだ。たまたま大学生だっただけで、大学で学んだわけではない。

 

 生理用品のナプキンがテレビCMで流れるのはさほど昔からの話ではないらしい。生理の辛さは男の私では一生体験する事はないが、一度だけ興味本位でどれだけ流血しているのかを見せてもらったが正直な感想として、これは仕事なんてしている場合じゃない。ロキソニンという万能麻痺剤を服用して、ふらふらになりながら家事をする嫁を制止して、全ての家事をこなす。寝てるだけでは辛いので、ある程度気を紛らわせるために動いていた方が楽だと言うので無理をしない程度で家事をしてもらっている。

 

 会社では生理休暇が認められている。もちろん生理になっている証拠を見せろなんてものはなく自己申告制なのだが、休暇の流れは休暇申請書に内容を記載して上司に報告して、上司が認めた場合休暇が可能となっている。休暇が認められなかったケースは今までにない。が、生理休暇を申請したケース自体がないかもしれない。制度はあるが施行されない。個人的には上司が男性の場合気まずいので申請書が出しにくいのではないかと思いつつ、会社組織なので仕方がないなという雰囲気になっている。あの流血をしながら平然と仕事をこなすのは私には不可能ではないか。そんな思いも大学生になるまではわからなかった。

 

 娘がいわば年頃に近づいてきている。性教育について娘に対して何かアクションを起こすのが怖い。逆に娘の立場で考えれば、父親に性教育の何かを教えられるのは気持ちが悪いだろう。いわばお互い何もしない事がWin-Winの関係だと思っている。私は臆病なので、嫁に押し付けてしまっている。娘が読む漫画を少しだけ読んだが、私が子供の頃に読んだ漫画より少し具体的な性の描写がある。知識の吸収はやはり私と変わらそうな歩みをしそうだ。

 

 考えたくもないが、社会的・収入が安定していない歳に妊娠しましたなんて娘が言ってきたら私は『だから言わんこっちゃない』なんて上から目線の指摘をする権利などない。だって何も言わなかったのだから。もちろん嫁を責める権利もない。私が臆病で任せてしまったから。冗談でもちゃぶ台返しなんてする機会は私にはなさそうだ。私よりも年上な娘をもつ世の中の父親はどう考えて、性教育についてどう接しているのだろう。もう少し義務教育で性教育を取り入れてくれたらと思いつつ、それもまたナイーブな問題を人任せにしてしまっている。自然の摂理だが希薄。子育てに悩みは尽きない。